園長ご挨拶

その子をその子のままで

わが子の成長を日々見つめている親は、子どもにいろいろとできることやわかることが増えてくると、楽しいしうれしく感じるものです。

しかしその反面、できるようになってくると、逆にできないことに不満を感じるようになってしまいます。たとえば「泣く」という行為です。幼い子どもは言葉というコミュニケーションの方法がまだ十分ではないので、自分の意志が親に伝わらないことがはがゆい、あるいは自分の要求していることを親が理解してくれないのがつらい、だから泣きます。しかし親の側にしてみても、何で泣いているのかわからない、何をしてほしいのか理解できないというはがゆさがあります。
 
それに加えて、大きく派手な泣き声は、いらいらをつのらせるのです。なぜ我慢できないのか、なんて自分勝手なんだろうなどと、一瞬本気で考えてしまいます。そのような思いは、親が心の中で、機嫌がよくてかわいい時の子どもと、機嫌が悪くて泣いている時の子どもとを、比較しているから起こるのだと思います。

親は家庭の中で、兄弟姉妹を比較したり、子どもを隣り近所やクラスの友だちと比較することがあります。多くの場合、3歳ごろになると、親は子どもの能力に対する期待を持つようになってきます。特に外側に見える、「言うことをきく」「話せる」「描ける」「読める」「数えられる」などということが、「できる」ことの尺度になっていくようです。子どもを「横」で比較する時、親はその子を優劣の中でとらえています。あれができる、これができないと、子どもを優越感や劣等感の中で見てしまうのです。

成長の差は、たしかに気になることではあります。しかしもしかしたら、外から見える部分の差だけが気になってはいないでしょうか。遅れているところや進んでいる側面だけが強調されているように思います。
 
    一人ひとりの子どもは、その子の持つ生きるリズム、個性に応じた関わりの中で、優れたところも劣ったところも含めて、丸ごとでその子なのです。浄風幼稚園では、一人ひとりをユニークな(独自性のある)存在として、丸ごと見ていきたいと願っています。
 
    子どもが産まれてすぐは、一人でおっぱいも飲めず、寝返りも、排せつ後の不快さから解放されることもできません。しかし3年経ったなら、確実に成長した姿を見せています。子どもの育ちを「縦」に、つまり生まれた時、命の始まりに立ち返りつつ見ていく時に、成長の確かさを見いだします。
 
    幼稚園ならば入園の時が始まりです。そこに立ち返りつつ成長のお手伝いができればと考えています。子どもたちを「横」に並べて、比較の中でとらえて関わるのではなく、一人ひとりの子どもを「縦」に見て、その子をその子のままで受け入れ、共に成長を喜ぶことのできる幼稚園でありたいと思います。
 

浄風幼稚園 園長:滝口 宣
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